楽天市場のカテゴリシェアの調べ方|サブカテゴリ分析で売上チャンスを見つける

楽天市場で出店していて、「このジャンルは競合が多くて厳しい」と感じていませんか?
実は、ジャンル全体で見ると競争が激しく見えても、サブカテゴリ(小分類)の単位で見ると競合が少ない領域が見つかることがあります。どのサブカテゴリに売上が集中しているかを把握することで、自社が狙うべきポジションが見えてきます。
楽天市場のジャンル分析ツール「ミエルジャン」で34ジャンルのサブカテゴリ構成を分析したところ、ジャンルによってカテゴリの偏り方がかなり異なる傾向が見えてきました。売上の大半が特定のサブカテゴリに集中しているジャンルもあれば、複数のサブカテゴリに分散しているジャンルもあります。
この記事では、楽天市場のカテゴリ別シェアを分析する方法と、分析結果を商品戦略に活かすためのアプローチを紹介します。
カテゴリシェアとは何か
楽天市場の各ジャンルは、複数のサブカテゴリ(小分類)で構成されています。たとえば「日本酒・焼酎」ジャンルなら、純米酒、大吟醸、焼酎、飲み比べセットなどのサブカテゴリがあります。
カテゴリシェアとは、ジャンル全体の売上のうち、各サブカテゴリが占める割合のことです。どのサブカテゴリが大きいか(=市場が大きいか)、どのサブカテゴリが小さいか(=ニッチだが競合も少ない可能性がある)を把握することで、商品戦略の方向性が見えてきます。
なぜカテゴリシェアを見る必要があるのか
ジャンル全体の売上やランキングだけを見ていると、「このジャンルは激戦だ」「上位に入るのは無理だ」と感じがちです。しかし、サブカテゴリの単位まで掘り下げると、景色が変わることがあります。
- メインのサブカテゴリ: 市場は大きいが競合も多い。ここで勝負するにはブランド力や広告力が必要
- ニッチなサブカテゴリ: 市場は小さいが競合が少ない。少ない投資でも上位を狙えるかもしれない
- 成長中のサブカテゴリ: まだ市場は小さいが伸びている。今参入すれば先行者利益を得られる可能性がある
カテゴリシェアを知ることで、ジャンル全体の中で自社がどの「土俵」で戦うかを選べるようになります。
カテゴリシェアを活用する具体的な場面
カテゴリシェアのデータは、以下のような判断場面で役立ちます。
新商品の投入先を決めるとき
「次にどんな商品を出すか」を考える際、カテゴリシェアを見ると市場の大きさと競争の激しさを事前に把握できます。大きな市場に参入するのか、ニッチを攻めるのかを、データに基づいて判断できるようになります。
広告の配分を決めるとき
RPP広告の予算をどの商品に配分するか迷ったとき、カテゴリシェアの大きいサブカテゴリの商品に集中させるか、ニッチカテゴリの商品でコストを抑えながら上位を狙うかを判断する材料になります。
仕入れの優先順位を決めるとき
在庫をどの商品に厚く持つかを決める際にも、カテゴリシェアの情報は有用です。シェアが大きいカテゴリの商品は需要が見込める一方、季節やイベントによる変動も大きい場合があるため、変動パターンとあわせて判断すると効果的です。
カテゴリシェア分析と売上分析の違い
楽天市場の売上分析がジャンル全体の売上構造を俯瞰するのに対し、カテゴリシェア分析はジャンルの中身を分解して見るアプローチです。
売上分析で「自分のジャンルは集中型か分散型か」がわかったら、次はカテゴリシェア分析で「具体的にどのサブカテゴリに売上が集中しているか」を掘り下げる——という流れが効果的です。
【データで見る】サブカテゴリの偏りはジャンルで大きく違う
ミエルジャンで楽天市場のジャンルをサブカテゴリ単位で分析したところ、カテゴリ構成のパターンがジャンルごとにかなり異なることが見えてきました。
多くのジャンルで、1位サブカテゴリに売上が集中している
サブカテゴリデータが取得できたジャンルを分析すると、1位サブカテゴリのシェアが平均で約70%に達しているという傾向が見られました。つまり、多くのジャンルでは特定の1つのサブカテゴリが売上の大半を占めているということです。
これは、楽天市場のジャンル内で「王道の商品カテゴリ」と「ニッチな商品カテゴリ」が明確に分かれていることを示しています。
本当にカテゴリが分散しているジャンルは少数
「いろいろなサブカテゴリにバランスよく売上が分散している」というジャンルは、実は少数派です。34ジャンルのデータで、1位サブカテゴリのシェアが20%以下のジャンルは2ジャンルしかありませんでした。
カテゴリが分散しているジャンル(例: コーヒーやレディースジュエリー)では、複数のサブカテゴリそれぞれに一定の市場があるため、ニッチ戦略が取りやすい環境と言えそうです。
一方、サブカテゴリが実質1つしかないジャンルも少なくありません。こうしたジャンルではカテゴリシェア分析よりも、ショップ別のシェア分析(競合分析)の方が有効です。
カテゴリシェアと価格帯の関係
興味深いのは、サブカテゴリによって価格帯が大きく異なるケースがあることです。同じジャンル内でも、メインカテゴリでは中価格帯の商品が主流で、ニッチカテゴリでは高価格帯の専門品が売れている、というパターンが見られることがあります。
カテゴリシェアだけでなく、各カテゴリの主流価格帯も合わせて確認すると、自社商品がどのポジションに入りやすいかがより見えてきます。
カテゴリ構成からわかる3つのパターン

パターン | 特徴 | 戦略の方向性 |
|---|---|---|
集中型(1位シェア50%超) | 1つのサブカテゴリが圧倒的 | 王道カテゴリで勝負するか、あえて別のカテゴリを狙うか |
やや集中型(1位シェア30〜50%) | メインカテゴリが強いが2番手以降にも市場がある | メインカテゴリ+ニッチの二刀流も可能 |
分散型(1位シェア30%未満) | 複数のカテゴリに分散 | カテゴリを絞って専門性を打ち出す戦略が有効 |
自分のジャンルがどのパターンかは、ミエルジャンの市場構造レポートで確認できます。
カテゴリシェアを調べる方法
方法1: 楽天市場のジャンルナビゲーションを使う
楽天市場のカテゴリページでは、ジャンル内のサブカテゴリ一覧を確認できます。各サブカテゴリをクリックすると、そのカテゴリの商品数やランキングが表示されます。
- 商品数の多いサブカテゴリ: 出品者が多い = 市場が大きい可能性が高い
- 商品数の少ないサブカテゴリ: 出品者が少ない = ニッチだが上位表示のチャンスがある
ただし、商品数と売上は必ずしも比例しません。商品数が少なくても1商品あたりの売上が大きいカテゴリもあります。
方法2: ランキングからカテゴリの規模感を推測する
各サブカテゴリのランキングを見ると、そのカテゴリにどの程度の売上があるかをざっくり推測できます。
- レビュー数の多い上位商品がいるカテゴリ → 一定の売上がある活発なカテゴリ。市場として成熟している
- ランキング上位でもレビューが少ないカテゴリ → まだ市場が成熟していない、またはニッチなカテゴリ。参入チャンスがある可能性
- ランキングの顔ぶれが頻繁に変わるカテゴリ → 競争が流動的。新規参入でも上位を狙いやすい
複数のサブカテゴリのランキングを見比べると、カテゴリ間の規模感の違いがつかめます。週1回程度、気になるサブカテゴリのランキング上位5商品のレビュー数を記録しておくと、時間の経過とともにカテゴリの成長度合いも見えてきます。
方法3: 自社商品のカテゴリ別売上を分析する
複数のサブカテゴリに商品を出品しているなら、RMSで自社のカテゴリ別売上を確認できます。自社のデータからも、どのカテゴリに需要があるかのヒントが得られます。
チェックすべきポイント:
- 自社の売上がどのカテゴリに偏っているか: 意外なカテゴリで売れていることがある
- カテゴリ別のCVR(転換率)の違い: CVRが高いカテゴリは、需要とのマッチングが良い証拠
- カテゴリ別のリピート率: リピート率が高いカテゴリは、安定収益の源泉になる
自社データとジャンル全体のカテゴリシェアを照らし合わせると、「ジャンル全体では小さいカテゴリだが、自社にとっては大きな売上源」といったギャップが見つかることがあります。このギャップは、自社の強みが発揮できている領域とも言えます。
方法4: 分析ツールを活用する
ジャンル全体のサブカテゴリ別売上シェアを正確に把握するには、分析ツールの活用が効果的です。ミエルジャンでは、ジャンルごとのサブカテゴリ別シェアをグラフで可視化しています。どのカテゴリが大きいか、シェアがどう分散しているかを一目で確認できます。
カテゴリシェアを商品戦略に活かす

カテゴリシェアの情報が手に入ったら、それを具体的な商品戦略に落とし込みましょう。
戦略1: 王道カテゴリで正面勝負する
シェアが大きいメインのサブカテゴリで勝負するアプローチです。市場が大きいため、一定のシェアを取れれば売上インパクトも大きくなります。
ただし、競合も多いため以下の準備が必要です。
- 商品ページの品質を十分に高めておく(画像、説明文、レビュー)
- RPP広告を活用して初期の売上実績を作る
- 価格以外の差別化ポイントを明確にする(品質、配送速度、セット内容など)
このアプローチは、ジャンルの4タイプ分類で「チャンス型」に該当するジャンルで特に有効です。シェアが分散していて順位変動が大きいため、施策次第でメインカテゴリでも上位を狙えます。
戦略2: ニッチなサブカテゴリを攻める
メインのカテゴリを避け、競合が少ないサブカテゴリで上位を取りに行くアプローチです。
- 市場は小さいが、上位を取りやすい
- ニッチなキーワードでSEOの効果が出やすい
- 「専門店」としてのブランディングが可能
このアプローチは「ブランド支配型」のジャンルで特に有効です。メインカテゴリでは上位ショップが強固なため、ニッチ領域で独自のポジションを築く方が現実的です。
楽天SEOでのキーワード戦略との組み合わせについては楽天市場のSEO対策もご覧ください。
戦略3: 複数カテゴリをまたぐ商品を作る
セット商品やまとめ買い商品など、複数のサブカテゴリにまたがる商品を作ることで、カテゴリの垣根を超えて売上を作るアプローチです。
たとえば、ワインジャンルで「赤ワインと白ワインの飲み比べセット」を出品すれば、赤ワインカテゴリでも白ワインカテゴリでも検索にヒットする可能性があります。同様に、化粧品ジャンルでスキンケアセットを組めば、化粧水・乳液・美容液など複数のカテゴリからの流入が期待できます。
このアプローチのメリットは、単品で勝負するよりも客単価が上がりやすいことです。セット商品は送料込みの価格設定がしやすく、ユーザーにとっても「まとめて買えてお得」という購買動機になります。
商品名の設定では、複数のカテゴリに関連するキーワードを自然に含めることで、楽天SEOの観点からも検索でヒットする範囲を広げられます。
戦略4: 成長中のカテゴリに先行投資する
カテゴリシェアの推移を定期的に観察していると、シェアが伸びているサブカテゴリを発見できることがあります。こうした成長カテゴリに早めに商品を投入しておくと、先行者利益を得られる可能性があります。
成長カテゴリを見つけるヒント:
- サブカテゴリ内のレビュー数が急激に増えている
- 楽天のサジェストに新しいキーワードが出始めている
- SNSやメディアで話題になっているトレンドと関連するカテゴリ
ただし、成長が一時的なトレンドなのか、持続的な市場拡大なのかの見極めは難しいため、少量の在庫からテスト的に始めるのがおすすめです。テスト期間中の売上データやレビューの反応を見て、本格参入するかどうかを判断しましょう。
ジャンルタイプとカテゴリ戦略の組み合わせ

ジャンルタイプ | おすすめのカテゴリ戦略 |
|---|---|
イベント駆動型 | イベントで売れるカテゴリに集中。ギフト系やまとめ買い系が有効 |
ブランド支配型 | ニッチカテゴリで「専門店」を打ち出す。正面勝負より差別化 |
チャンス型 | 王道カテゴリで積極勝負。複数カテゴリに展開してリスク分散 |
ロングテール型 | 複数のニッチカテゴリに少しずつ展開。地道に積み上げる |
よくある質問
Q: カテゴリシェアはどのくらいの頻度でチェックすべきですか?
サブカテゴリの構成比は短期間では大きく変わりにくいため、3ヶ月に1回程度のチェックで十分です。ただし、新商品を投入するタイミングや、商品ラインナップを見直すタイミングでは、最新のデータを確認しておくと判断材料になります。
Q: サブカテゴリが1つしかないジャンルもありますか?
はい、ジャンルによってはサブカテゴリが実質1つしかない(または分類されていない)ケースもあります。その場合はカテゴリシェアの分析はあまり意味がなく、ジャンル全体のショップ別シェアやランキング変動の分析に注力する方が効果的です。
Q: ニッチなサブカテゴリで売上の上限は気にならないですか?
ニッチなカテゴリは市場が小さいため、売上の天井は確かにあります。ただし、競合が少ない分、少ない投資でカテゴリ内のトップを狙えます。ひとつのニッチカテゴリで上位を確立したら、隣接するカテゴリにも展開して売上を横に広げていく戦略が有効です。
Q: 自社が参入していないカテゴリにシェアの大きいサブカテゴリがあった場合、参入すべきですか?
必ずしも参入すべきとは限りません。シェアが大きいカテゴリは市場が大きい反面、競合も多いです。参入を検討する際は、①自社にそのカテゴリの商品を提供できる力があるか、②既存の上位ショップと差別化できるポイントがあるか、③投入する在庫や広告費を回収できる見込みがあるか、の3点を確認してから判断しましょう。
Q: カテゴリシェアの情報はどこで手に入りますか?
ジャンル全体のサブカテゴリ別売上シェアの正確なデータは、楽天市場の標準機能では提供されていません。ランキングや商品数から間接的に推測する方法もありますが、精度には限界があります。ミエルジャンのような分析ツールでは、ジャンルごとのサブカテゴリ別シェアをグラフで可視化しているため、手作業で調べるよりも効率的にカテゴリ構成を把握できます。
Q: カテゴリシェアと季節変動の関係はありますか?
カテゴリによっては季節やイベントでシェアが変動することがあります。たとえば、食品ジャンルではお歳暮シーズンにギフト向けサブカテゴリのシェアが一時的に拡大する、といったケースが考えられます。こうした季節変動を把握しておくと、仕入れや広告のタイミングをカテゴリ別に最適化できます。年間を通じて数回チェックすると、季節パターンが見えてくるかもしれません。
まとめ
サブカテゴリの構成を知ることで「どこで戦うか」が見える
ジャンル全体で見ると厳しい競争も、サブカテゴリの単位まで掘り下げると、競合が少ない領域や成長中のカテゴリが見つかることがあります。カテゴリシェアを把握することは、自社が戦う「土俵」を選ぶことにつながります。
多くのジャンルでは特定カテゴリに売上が集中している
ミエルジャンの分析では、1位サブカテゴリのシェアが平均約70%と、多くのジャンルで売上が特定カテゴリに集中している傾向が見られました。この構造を知っているかどうかで、商品投入や広告配分の判断が変わります。
ジャンルの特性に合ったカテゴリ戦略を選ぶ
王道カテゴリで正面勝負するか、ニッチを攻めるか、複数カテゴリにまたがる商品を作るか——最適な戦略はジャンルのタイプによって変わります。まずは自分のジャンルのサブカテゴリ構成をデータで確認してみてください。
楽天市場の競合分析を始めませんか?
ミエルジャンなら、ジャンルごとの売上構造やシェア推移をひと目で確認できます。
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